【功(コウ)を歌い徳を頌(たた)う】と訓読みされまして、功績や仁徳を褒め称えて歌うことを
表わしています。
【歌功:カコウ】は、功績をたたえて歌うことをいいます。
【頌徳:ショウトク】は、徳の高さを褒め称えることをいいます。
『史記』周本紀で、文王の祖父である古公亶父(ココウタンポ)に纏わるお話の中にでてきます。
於是古公乃貶戎狄之俗、
是(ここ)に於(お)いて古公(ココウ)乃(すなは)ち戎狄(ジュウテキ)の俗(ゾク)を
貶(ヘン)し、
そこで、古公は戎狄の生活風俗をしりぞけて、
而營筑城郭室屋
城郭(ジョウカク)室屋(シツオク)を營筑(エイチク)して
(新しい文化をつくって)城郭・家屋(カオク)を築き、
而邑別居之
邑別(ユウベツ)して之(これ)に居(お)らしめ、
村落を分けて民を居住させ、
作五官有司。
五官(ゴカン)の有司(ユウシ)を作る。
五官(司徒・司馬・司空・司士・司寇)の役人を作って政治を行なった。
民皆歌樂之頌其德。
民(たみ)皆(みな)之(これ)を歌樂(カガク)し其の德を頌(ショウ)す。
民はみな悦(よろこ)んで歌樂し、古公の徳をほめたたえた。
古公亶父は、周王朝初代武王の曾祖父です。
太公とも呼ばれ、文王が呂尚(リョショウ)の事を「太公が望んだ人」として「太公望」と呼んだ話は
有名です。