一度破れたり、失敗した者が、再び勢いを盛り返して巻き返すことを表した四字熟語です。
「捲土」とは土煙りが巻きあがり、勢いの激しいことをいいます。
「重来」とは重ねてやって来る、再びやって来ることを表します。
出典は杜牧(トボク:803~852晩唐の詩人)の『烏江亭(ウコウテイ)に題す』という七言絶句です。
原文 読み下し文 意訳
勝敗兵家事不期 勝敗は兵家も事(こと)期(き)せず 勝敗は兵法家にも予測はつかない
包羞忍恥是男児 羞を包み恥を忍ぶは 是(こ)れ男児 羞恥を忍ぶ、これぞ男子
江東子弟多才俊 江東(コウトウ)の子弟才俊(サイシュン)多し 江東の若者、俊才多し
卷土重来未可知 卷土重来未だ知るべからず 捲土重来ならば、勝敗いずこ
杜牧が劉邦と項羽の楚漢戦争で、烏江の戦いにおいて項羽が非業の最期を遂げたのを悼んで読んだ詩です。
どんな名将も勝敗は時の運だから、たとえ負けたとしても恥をしのんで、再起をはかるべきであった。ましてや江東の若者は俊才が多いから、彼らをまとめて再起を果たしたなら、勝敗はどうなっていたか分からない。
【捲土重来】を期して「3・11東日本大震災」復興計画が自治体で作成されました。
国は要求された金額をただ交付すればいいんです。
何も分かってない復興庁の役人が査定するなどとは、被災者をバカにした、とんでもない所業だと私は思います。
千年に一度の大災害だったのです、その復興には平時にない大英断が必要なんです。