悲惨でむごたらしいさま。災害などで逃げまどい、泣き叫ぶようすを表す四字熟語です。
【阿鼻叫喚】の
【阿鼻】は、本来の仏教でいうところの、八大地獄の一つ「無間地獄」のことで、最も罪の深い人間が堕ちる
地獄だそうです。
【叫喚】は大声で泣き叫ぶことです。
【阿鼻叫喚】の四字熟語は、この二つが合わさって出来たのです。
「輪廻転生」(葬式仏教と言われている日本仏教にはない観念です)の考え方によると亡くなった人は49日を過ぎると、どこかに生まれ変わるのだそうです。ランクが六つあって、最高が天上界で神に生まれ変わり、六番目の最下界が地獄になります。
まあ、こんなことは「ああ、そうですか」と聞き流しておけばいいことなんです。
誰も、死んでからのことなんか分からないんですから。
でも『あの世はいいらしいぞ、誰も帰ってきた者がいねえからな』とは落語のお話。
3月10日は、東京大空襲のあった日です。
1945(昭和20)年3月10日深夜0時8分、東京でアメリカ軍B29爆撃機344機による焼夷弾爆撃がありました。 死者約10万人、焼失家屋約27万戸という、第二次大戦で最大級の被害を出しました。
その晩の空襲のすさまじさといったら、東京の空が火で焼けただれているようだった。逃げ惑う人々の【阿鼻叫喚】の叫びが、風にのって対岸の私たちの所まで聞こえてきた。空は照明弾で昼のような明るさだった。 ある方の体験談です。
東京大空襲を忘れず、都民ひとりひとりが平和について考える日として、東京都が1990年(平成2年)に、「東京都平和の日」を制定しました。
あれから67年、ということは、今生きている人の80%くらいの人は戦争を知らないことになります。