【羝羊(テイヨウ)藩(まがき)に触(ふ)る】と訓読みされまして、進退きわまることを表わします。
【羝羊】は、牡(おす)の羊をいいます。
【藩】は、生垣(いけがき)のことです。
牡の羊が勢いよく突進し、生け垣に角を引っかけて、二進も三進もいかなくなっていることから、勢いにまかせて突き進む者は、進退きわまってしまうことを言ってます。
また、単に進退きわまって困ることのたとえにも使われます。
『易経』大壮(タイソウ)を出典とする四字熟語です。
羝羊触藩。
羝羊(テイヨウ)藩(まがき)に触(ふ)る
牡の羊が勢いよく突進し、生け垣に角を引っかけて、
不能退。不能遂。
退く能(あた)わず、遂(すす)む能(あた)わず
二進も三進もいかなくなっている
无攸利。
利するところなし
よろしいところがないけれど
艱則吉。
艱(くる)しめば吉。
その立場の苦しさを弁(わきま)えて、身を愼めば吉である。