私利私欲のために、利益のあるところに群がり集まることを表す四字熟語です。そういうことを卑しんで言う言葉です。
画数の多い字で構成されています。
「群」:君は「あつめる」ということばと音が同じであること、羊は群れを作って行動する所から
「むれる。むらがる」を表す字として「群」が出来ました。正字は「羣」です。
「蟻」:アリ
「附」:もともと「附」は「つ・く、くっつ・く」、「付」は「あたえる」と使い分けられていましたが、
現代表記ではどちらも付にしてしまいました。
「羶」:「なまぐさ・い」の意味です。
【群蟻附羶】の四字熟語は『荘子』徐無鬼(ジョムキ)篇にでています。徐無鬼というのは人の名前で、魏の隠士と言われています。
書物としての『荘子』は、荘子(荘周)とその後学の人達の手になる、33篇だと謂われています。
『羊肉は蟻を慕(した)わざるも、蟻は羊肉を慕う。羊肉は羶(なまぐ)さければなり』
羊の肉は蟻を好むものではないが、蟻の方では羊の肉を慕って集まって来る。
これは羊の肉が生臭いからだ。
『AIJ投資顧問に、旧社会保険庁など国家公務員OB計646人が天下り』。
酷いですね、公務員という白アリが、生臭いのはものともせず、私利私欲のために群がったのですね。
こういう悪いことをしても、おそらく646人誰も罰せられないと思いますよ。