人間のいろんな煩悩を言います。
「煩悩」というのは、心身を迷わす欲望のことであり、心のまよいを言います。
「煩」は「煩雑:ハンザツ」、「煩瑣:ハンサ」、「煩悶:ハンモン」というように「ハン」と読む熟語が多い中、「煩悩:ボンノウ」のように「ボン」と読むのは比較的少ないです。「ハン」と読むのは漢音読み、「ボン」と読むのは呉音読みです。
「百八」と言いますのは、数が多いことを言ってるのですが、具体的には諸説があるようです。
そのうちの一つによりますと
人間の感覚をつかさどる眼、耳、鼻、舌、身、意の六つ(これを六根と呼ぶらしいです)がありまして、それぞれに好(よい)悪(わるい)平(どちらでもない)の三種がありまして、
6×3=18となりまして、まず「18の煩悩」が発生します。
この「18の煩悩」に、浄(きれい)染(きたない)の二種類があるということから、
18×2=36となりまして、「36 の煩悩」が出来上がります。
さらにこの「36の煩悩」に、過去、現在、未来の三つの時間が関わっているということで
36×3=108となります。
これが、百八の煩悩だということです。 ほかにも諸説あるようです。
除夜の鐘を「百八つ」撞くのは「百八煩悩」を消すためにと言われていますが、これも諸説の中の一つのようです。
数珠の玉の数は「百八煩悩」との関わりで108個の珠からなるものが普通のようですが、108の半数、あるいは四分の一など多数あるようです。
参考までに、54(=108÷2)、36(=108÷3)、27(=108÷4)、18(=108÷6)となります。