【龍(りょう)吟(ぎん)じ虎嘯(うそぶ)く】と訓読みされまして、同類は相応じあうと言うことを表わした四字熟語です。
【龍】は呉音が「リュウ」、漢音が「リョウ」です。多くは漢音(リョウ)で読まれます。
「竜吟」は竜が鳴くことで「虎嘯」は虎が吠えることです。
竜が鳴けば雲が生まれ、虎が吠えれば風が生まれる、といわれていたようです。
張衡(78年~139年)の『歸田賦(キデンのフ)』の一節にある言葉です。
爾(しか)して乃(すなは)ち龍のごとくに方澤(ホウタク)に吟じ、
かくして、沢辺では龍の如く吟じ
虎のごとくに山丘(サンキュウ)に嘯く。
山野では虎の如く嘯く
仰ぎて繊繳(センシャク:いぐるみの細い糸)を飛ばし、
空高く射ぐるみを飛ばし
俯して長流に釣る。
大きな川に釣り糸を垂れる。
『歸田賦』の歸田は官を辞して故郷の田園に歸ることを言います。
人の歌声や笛・琴の音などが、あたかも龍や虎のさけび声のように響きわたるという意味もあります。