【遙かな道のり】のたとえです。
【鳳程】は、『鳳凰:ホウオウ』が飛んでいく道のり、という意味です。そこから【遙かな道のり】を表わすようになりました。
出典は『荘子:ソウジ』の逍遙遊篇です。
有鳥焉、其名為鵬、
鳥あり、其の名を鵬(ホウ)と為す
そこにはまた鳥がいて、その名は鵬(ホウ)という
背若太山、翼若垂天之雲、
背(せ)は泰山(タイザン)の若(ごと)く、翼は垂天(スイテン)の雲の若し
背中はまるで泰山のようであり、翼は大空いっぱいに広がった雲のようである。
摶扶搖羊角而上者九萬里、
扶搖(フヨウ・つむじかぜ)に摶(はばた)き羊角(ヨウカク)して上ること九万里
(さてこの大鵬は、)はげしいつむじ風にはばたくと、
くるくると螺旋(ラセン)を描いて九万里もの上空に舞い上がり、
絶雲氣、負青天、
雲気(ウンキ)を絶(こ)え、青天を負いて
雲気の層を越え出て、青い大空を背負うと
然后図南、且適南冥也。
然る後に南せんことを図(はか)り、且(まさ)に南冥(ナンメイ)に適(ゆ)かんとするなり。
そこで始めて南方を目ざして南の冥(くら)き海にゆこうとするのである。
1903(明治36)年、ライト兄弟が動力飛行機の初飛行に成功しました。
これに因んで、今日は『飛行機の日』だそうです。