蟄虫(チッチュウ:地中に冬ごもりする虫)戸(コ)を啓(ひら)く、と読みます。
冬ごもりをしていた、いろいろの虫が穴を啓いて地上へ這い出して来るというところから「啓蟄」と言われています。
「啓蟄」は、3月5日だけと言ったり、3月5日~3月19日の期間を言うのだと言ったり、
どちらが正しいのでしょう。 虫にも都合があるでしょうから、2週間くらいの内に出てきてくれれば、イインじゃないでしょうか。
一年を冬至と夏至で二等分します。さらにそれを春分と秋分でそれぞれ二等分します。
二至二分(ニシニブン)で四等分された一年の四半期は、365日÷4=91.25日となります。
そのちょうど真ん中に四立(シリュウ)を設けます。つまり立春、立夏、立秋、立冬がこれです。
冬至から45日か46日後に立春がきまして、さらにその45日か46日後に春分がきます。そしてさらに・・・・・・。という具合に進んでいきます。
この「二至二分」と「四立」で一年が8等分されます、これを八節と言います。この八節を15日づつ分割したのが、お馴染みの「二十四節気」と呼ばれるものになります。
「立春」から「雨水」を経て、3番目にやってきたのが「啓蟄」です。
さらにさらにこの「二十四節気」のそれぞれを5日ずつ細かく分けて気象の移り変わりや動植物の様子を知らせるのが「七十二候(シチジュウニコウ)」と呼ばれているものです。
「二十四節気」ほど馴染みはないかもしれません。
3月5日の今日は、春です。「啓蟄」です。「七十二候」でいいますと、7番目の候にあたり
明治に定められた略本暦では【蟄虫啓戸】となっています。
「暦の会」(昭和48年設立)によりますと
北日本は 『ふくじゅそう開花』
中部日本は 『ねこやなぎ開花』
西日本は 『菜種開花』
だそうです。