理屈を言う前に、まず自分の足元をよく見て、自分のことをよく反省しなさい。
また、足元を見て気をつけなさいというふうに解釈して、身近なことに気をつける意味でもあります。
「脚下」は、「足元」のことです。
「照顧」は、「照らし顧みよ」から「よく見よ」ということです。
鎌倉時代の孤峰覚明(コホウカクミョウ:1271~1361)という禅僧が弟子の1人に「禅の極意とは何ですか」と聞かれた時、【照顧脚下】」と答えたことが最初のようです。
【照顧脚下】は漢文です。【脚下を照顧せよ】が漢文からの訓読みになります。
仮名を除いて和文の語順に従って【脚下照顧】となったようです。
お寺の玄関に【脚下照顧】の札が置かれていることがあります。
『足元をよく見なさい』ということで、履物を揃えなさいの意味にカン違いしてはいけません。