「面目」には①顔、顔つき。②様子、姿。③体面、世間の人に対する顔、面子。などいろいろな意味があります。「面目」の読みは呉音で「メンモク」、漢音で「ベンボク」。
「メンボク」と読むのは、混ぜた読み方でチョット変です。現在は主に「メンモクヤクジョ」と読んでますが「メンボクヤクジョ」とも読むと言われてます。
「躍如」これも微妙に意味の違いがありまして、①おどりあがる様子。②生き生きとしているさま。③目の前にありありと現れるさま。 とその場面場面に応じて使われています。
「面目躍如」=「面目」の③+「躍如」の③ 、で「その人らしさが生き生きと現れてくる様子」 がこの四字熟語の意味です。
『日本2―0、バーレーン下す…サッカー五輪予選』
アウェイ-での狂気じみた応援の中、お見事! これぞ面目躍如たり。
中国古典の中で四字熟語としての「面目躍如」は見たことがありません。勿論私の浅薄な知識の中での話です。面目ない。「面目」と「躍如」バラバラでは目にします。
「面目」は『史記・項羽本紀』の後半、項羽が自刎(ジフン)する場面で、「我れ何の面目にて之に見えん(何の面目があって彼らに顔向けが出来ようか)」の記述があります。また
「躍如」は『孟子・盡心上』の41章に「君子は引いて發(はな)たず、躍如たり(君子の指導方法は、弓術で言うならば、弓を引き絞っていまだ放たない状態だ。そこには躍如たる気持ちが滾(たぎ)っている)」とありました。