心に思うまま、純真な心で、明るく朗らかな様子を表わした四字熟語です。
【テンシン】も【ランマン】も、ともに【ン】でおわる、「畳韻(ジョウイン)の擬態語」です。
【天真】は、天から与えられた自然のままの純粋な性質のことを言います。
【爛漫】は、明らかに表われてくる喜びの気持ちのことを言います。
【天真爛漫】は、明初の『輟耕録(テッコウロク)』という随筆集が初出のようです。
絵の出来栄えについて記載がありまして、その中に【天真爛漫】でていました。
嘗(かっ)て自ら一弓を写(えが)く。長さ丈余、高さ五寸許(ばか)りなるべし。
昔、自分で弓の絵を描いた。長さ一丈ばかり、高さ五寸ぐらいで、
天真爛漫にして、物表に起出す。
天真爛漫な描き方で、(その絵は)俗世間を超越している。
題して云う、純(もっぱ)ら是れ君子にして、絶えて小人なし。
題して云うには、これは君子の作であって小人の関する所ではない。
深山の中、天を以って春と為す。
深い山中で、天を仰いで春かと紛う作品である。
このように本来は、絵画への称賛の言葉でした。