【小春】は、陰暦の10月の異称で、現在の太陽暦では11月に相当します。
【日和】は、晴れたよい天気のことを言います。
【小春日和】は、晩秋から初冬にかけて、特に立冬(11月6日)を過ぎてからの春のように暖かい晴れた日のことを言います。
俳句においては、「小春」、「小春日」、「小春日和」 が冬の季語となっています。
『徒然草』155段・世に從はん人は のところに、季節はいきなり春から夏、夏から秋へと変わるのではなく,
次の季節を含みつつ、四季が巡ると言ってます。十月(旧暦)は小春と書いてありました。
春暮れて後、夏になり、夏果てて、秋の来るにはあらず。
春が暮れてその後に夏になり、夏が終わって秋が来るのではない。
春はやがて夏の気を催し、夏より既に秋は通ひ、秋は即ち寒くなり、
春はその季節の中に夏の気配をあらわし、夏の間からすでに秋の趣きがまじり、
秋はすぐに寒くなり
十月は小春の天気、草も青くなり、梅も蕾(つぼ)みぬ。
十月は小春の陽気で、草も青み、梅もすでに蕾をつけてしまうものである。
アメリカでは、「インディアン・サマー」、ドイツでは「老婦人の夏」と言うそうです。