七十二候の一つで、五十四番目にあたります。
二十四節気の霜降の末候にあたり、11月2日~11月6日を指します。季節としまして晩秋です。
【紅葉蔦黄】は、【楓蔦黄】とも書かれます。
意味は文字通り「もみじや蔦が黄葉する」です。また、
紅葉(コウヨウ)は、「もみじ」または「もみぢ」と読みます。
黄葉も同様に「もみじ」または「もみぢ」と読みます。
「もみじ」の語源は、いくつかありますが、その中の一つ
紅花(べにばな)から染料を「揉(も)み」出す様子から、「もみ」が「紅」を指すようになり、
楓もこの紅花から染料を抽出するときの色の変化に似ていることから、「もみずる」が
「紅葉(もみ)ずる」に変化し、さらに名詞化して「もみぢ」になったそうです。
『万葉集』では黄葉を「もみぢ」と詠んだ歌が100首ほどあるそうです。
『百人一首』のなかで「もみぢ」という言葉を折り込んだ句です。
奥山に 紅葉ふみわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋はかなしき
このたびは 幣もとりあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに
小倉山峰のもみぢ葉心あらば今ひとたびのみゆき待たなむ
山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬ紅葉なりけり
嵐吹く三室の山のもみぢ葉は龍田の川の錦なりけり