一目で十行を読むということで、読書の速度が速いことを言います。
南宋の劉克壮(リュウコクソウ)の詩句にあります
五更三点待漏
五更三点漏を待つ
午前五時十分ごろ、(入朝の時を告げる)漏刻を待ちながら
一目十行読書
一目十行、書を読む
一目に十行を読む
同義の四字熟語に【十行俱下:ジュウギョウグカ】と言うのがあります。
【十行俱(とも)に下る】と訓読みされまして、十行まとめて読み進むことを表わしています。
『梁書』簡文帝(カンブンテイ)紀にある一節です。
梁の簡文帝は、幼いころより理解力が優れ、読書の際にはまとめて十行ずつ読んだという故事から。
眄睞則目光燭人。
眄睞(ベンライ:横目で見る)すれば則(すなは)ち、目光人を燭(て)らし
ちらりと見るだけで、眼光鋭く、人を見抜き
讀書十行倶下
書を読めば十行俱に下る
書を読めば、十行まとめて読み下す
10月27日~11月9日は、読書週間です。