きわめてむごたらしくて、人の道に背いている振る舞いや行いのことをいいます。
【残酷】は、ひどく無慈悲なこと。むごたらしいこと。
【非道】は、人の道に外れること。むごたらしいこと。
【残酷非道】は、類義の二語を重ねて、むごたらしさを強調してます。
【残】は「歹」+「戔」から作られた形声文字です。
「歹」は、肉の削り取られた、人の白骨死体の象形で、ばらばらの骨の意味を
表わす。
音符号の「戔」は、ずたずたに切るのの意味。『漢語林』解字より。
意味は、そこ・なう。ころす。ほろぼす。むごい。
【酷】は、「酉」+「告」から作られた形声文字です。
アルコール度が強く、濃い酒を言います。さらに意味が変化して
「きびしい。はげしい。ひどい」程度を表わすようになりました。
【残酷】は、むごい、むごたらしい。そこない虐げて平気でいるさまを表わします。
【非】左右に細かい歯が並んだ形の「くし」を文字化した象形文字です。
「あらず」という否定の意味に用いるのは、その音を借りる仮借(カシャ)の
用法です。
【道】は、道路、みちを表わします。そこから 正しいすじみち。また、
人が守り行なうべき正しい道理を表わします。
【非道】は、道理にそむくこと。人の道にはずれることを表わします。
「ひどい」という形容詞は、【非道い】が由来。
それにしても 非道すぎる。