『紅一点:コウイッテン』に関連した四字熟語です・
多くの男性の中に、ただ一人美しい女性がまじっているたとえです。
原典は
萬緑(バンリョク)叢中(ソウチュウ)紅一点
全山緑に、花一輪
人を動かすに春色多きを須いず
人の心を動かす春の景色、多くのものは要らない。
です。
王安石の詩と思われているのですが、どうも違うみたいです。
宋の范正敏(ハンセイビン)の「遯斎閑覧:トンセイカンラン」に
「これは唐代の詩で誰が作ったか分かりません。
かつて、私は王安石が持っていた扇に自筆でこの句が書いてあったのを見たことがあります。
王安石が書いたのであって、自作かどうかは不明です」
上記を代表例としまして、ほかにも諸説があります。
さらに
【“万緑叢中】と【“万緑枝頭】と【濃緑万枝】の三つがありまして、いずれも有名な話のようです。
いずれにしましても、迷惑な話です。
この詩は、誰それの詩です。ということがはっきりしないのであれば、
「読み人知らず」でイイじゃないですか。
七十從心、中国古典にも噛みつきます。
でも矩(のり。常識)は、踰(こ)えていないと思います。