人それぞれの分に応じて暮らすのが一番、と言うことを表わしている四字熟語です。
分不相応に求めてはいけません。
『荘子』逍遙遊篇の一節です。古代中国で聖天子の誉れ高い『堯:ギョウ』が許由という隠者に、後を譲ろうとしたときの、許由の御断りの言葉の中にでてきます。
鷦鷯巣於深林不過一枝
鷦鷯(ショウリョウ。みそさざい)は森林に巣くうも一枝(イッシ)に過ぎず、
鷦鷯は深い林の中に入って巣をつくっても、わずか一枝のことであるし、
偃鼠飲河不過滿腹。
偃鼠(エンソ・もぐら)は河に飲むも腹を満たすに過ぎず。
偃鼠は大きな川で水を飲んでも、その小さな腹を一杯にするだけだ。
歸休乎君、
帰休(キキュウ)せんかな君よ、
君よ、帰って休息するがよい。
予無所用天下為。
予(わ)れは天下を用(も)って為(な)す所なし。
私は天下を譲られたところで何もすることが無い。
分相応に暮せと言われても、未だに仮設住宅暮らしの方が大勢いらっしゃいます。
「東京オリンピック」のために『東北の復興』が遅れるなんてとんでもない。
千年に一度の大災害には、千年に一度の復興計画を実施しなければいけません。
いま日本がとっているのは、たんなる大災害の対応でしかないのです。
こんなことでは、10年・20年たっても東北の復興は果たされません。
尚且つ福島は原発被災県です。