人の世の中でもこのうえない悲痛な別れをいいます。
【生離:セイリ】は、生きながらの別れのこと、生き別れです。
【死別:シベツ】は、死によって永久に別れてしまうことです。
【生離死別】は、『陳書:チンショ』除陵(ジョリョウ)伝を出典としてます。
徐 陵(507年~ 583年)は、中国南北朝時代、梁・陳の文学者で政治家でした。
文才に優れ、度量が広く、人に驕ることなく、後進の文人たちに対しても丁寧に応対したそうです。
杜甫の『李白を夢む』という五言古詩に【生別】、【死別】が詠われています。
全部で16句 ありますが、その内の6句を記載します。
死別は已(すで)に声を呑(の)めども
これが死に別れになるかと、しのび音に泣いたことでした。
生別は常に測測たり
生きながらの別れは、いつも辛く悲しい
江南 瘴癘(ショウレイ)の地
江南は熱病の地だと聞きます、
逐客(チッカク) 消息無し
追放されたあなたの便りが得られない
故人 我が夢に入り
あなたが私の夢にでてきました、
我が常に相(あひ)憶(おも)ふを明らかにす
あなたに対する思いが、改めて明らかになりました。
広島市で20日未明に起きた大規模土砂災害で亡くなられた方は49人にもなりました。
ご冥福をお祈りいたします。