お互いの気持ちが通じ合い、仲良くなることを表わした四字熟語です。中国古典では
【意気投合】と、まとまった形では見つかりませんでした。【意気】、【投合】はありますが。
【意】は、音+心 から作られた会意文字です。
【気】は、气(音符号)+米から作られた形声文字です。
【意気】は、
① きだて。きまえ。気性をあらわします。
『唐詩選』の巻頭に魏徴(ギチョウ)の詩『述懐(ジュッカイ)』が載ってます。
五言×20句の古詩で、その19句、20句のところに次の句が出ています。
19 人生意気に感ず
20 功名(コウミョウ)誰か復(ま)た論ぜん
② 意志と勇気をあわせて意気。
③ 粋(いき)と同じ意味で、あかぬけしていることにも使われます。
意気を含んだ四字熟語は、【意気投合】の他に次のようなのが有ります。
意気軒昂:イキケンコウ 意気込みが盛んで、奮い立つさま
意気揚々:イキヨウヨウ 得意で威勢のよいさま
意気消沈:イキショウチン 元気を無くして、しょげかえること
意気阻喪:イキソソウ 意気込みがくじけ弱り、元気をなくすこと。
意気衝天:イキショウテン 意気込みが盛んなこと
【投】は、扌+殳 から作られた会意文字です。「なげる」の意味の他に、
「ぴったり合う」と言う意味もあります。
【合】は、口の上に蓋をした形を表わした象形文字です。口は神への祈りの文である祝詞を
入れる器の形です。器と蓋とが相合うことから【合】が「あう」の意味となりました。
同じ「あう」でも、「会う」は人と人が会うことです。
【投合】は、二つのものが相互にピッタリ合う意味です。
【意気投合】の類義四字熟語に
【意気相投:イキソウトウ】、【情意投合:ジョウイトウゴウ】があります。