夫婦が仲良く、添いとげることを表す四字熟語です。
【偕老同穴】と、まとまっては中国古典に出てきません。いずれも出典は『詩経』なんですが【偕老】、【同穴】別々に表れてきます。
【偕老】は『詩経・邶風(ハイフウ)・撃鼓(ゲキコ)』の中で、戦地に行っている夫が、
読み下し文 意訳
死生契闊(シセイケイカツ) 死ぬも生きるも、苦しいけれど
子(シ)と説(ちかい)を成(な)せり 共に生きると、誓いを交わし
子(シ)の手を執(と)りて 手に手を取って
子(シ)と偕(とも)に老いん お前と偕に、老いなんと
約束したけれど、今は遠く離れて、ままならぬ。と嘆いている状態を詩にしたものです。
【同穴】は『詩経・王風(オウフウ)・大車(タイシャ)』の中で、
読み下し文 意訳
穀(い)きては則(すなわ)ち
室(シツ)を異(こと)にするも 生きては家を、別々に
死しては則ち穴(ケツ)を同じくせん 死しては、墓を同じくせん
予(われ)を信ならずと謂わば 信じられぬと言うなかれ
皦日(キョウジツ)の如(ごと)き有らん 太陽の如く、ウソは無し。
日本の古典『保元物語』の中で、鳥羽法皇と美福門院の契りの強さを【偕老同穴】で表現している個所があります。
『偕老同穴のご縁が浅からぬ鳥羽法皇も、ご病気が重くおなりになって、(美福門院様は)お嘆きのあまりに、髪を下ろされたという噂がたった。』
毎月22日は夫婦の日とか。特に11月22日は『イイ夫婦の日』。
『カイロウドウケツ』は海綿動物で、一つのカイロウドウケツの中には雌雄一対のドウケツエビが棲んでいて、二匹はカイロウドウケツの中で一生を過ごすそうです。