著書が評判になり、ベストセラーになることを表します。
「洛陽」は中国の古都。今の河南省洛陽市。洛水という川の北岸(陽)にあるので「洛陽」といわれました。
「紙価」は紙の値段。
「洛陽の紙価を高からしむ」と用いられています。
中国西晋(265~316)の左思(250?~305?)が三国時代の蜀、呉、魏の都をえがいた『三都賦(サントのフ)』を発表しました。
「三都賦」は左思が30歳のときの作品で、皇甫謐(コウホヒツ)に序言を書いてもらい、張載(チョウサイ)が注釈を加え、当初は仲間内の文人達で読み回しをしていましたが、そのうち司空(副首相)の張華(チョウカ)が絶賛するに及んで、人々は争ってこの作品を書写するようになりました。ために洛陽の紙は品不足となり、紙の値段も高騰し、ここに「洛陽の紙価を高からしむ」ることになりました。
「三都賦」は「蜀都賦(ショクトのフ)」、「呉都賦(ゴトのフ)」、「魏都賦(ギトのフ)」のことで、当時の三都の情勢、物産、制度等を描いています。左思は、典籍を調べ、実施調査を行い、10年かけてこれを完成させたそうです。
第146回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の贈呈式が17日、東京・丸の内の東京会館でありました。
「共喰(ぐ)い」で芥川賞を受賞した田中慎弥さんはただ一言
「どうもありがとうございました」。
選考委員に一礼をして壇から降りました。
「万感の思いが込められていました」と司会者のフォロー。