希望を失って、ひどくがっかりすることを表わす四字熟語です。
【失望】は、望みを失うことから 期待がはずれ、がっかりすることです。
【落胆】は、肝をつぶす、ビックリする、が原義ですが、日本では「がっかりする」の意味に用います。
【失望】、【落胆】と、類義の熟語を重ねて意味を強調しています。
【失】は、手を上げて舞い踊る人の姿を文字化した象形文字です。
我を忘れてうっとりとした状態になることから、気を「うしなう」というのがもとの意味です。
【望】は、甲骨文字は、背伸びをして遠くをのぞむ人の姿が文字化されました。その後音符号を
「亡」とした形声文字に成り、現在に至ってます。
【落】は、艹+洛 から作られた形声文字です。意味は木の葉の落ちることを表しますが、
木の葉に限らず、すべて「おちる、くだる、やむ」の意味に用いられます。
【胆】は、「膽」が正字で【胆】は略字です。月+旦(詹。音符号)から作られた形声文字です。
【失望落胆】の四字熟語そのものの典拠は見当たりませんでした。
【失望】、【落胆】はそれぞれ次の出典がありました。
【失望】は『史記』高祖本紀にでていました。
項羽遂に西し、咸陽の秦の宮室を屠燒し、過ぐる所殘破せざる無し。秦人、大いに望みを失ふ。
【落胆】は、宋の范成大(ハンセイダイ)の詩の中で詠われています。
舟師、欹傾(キケイ)し、落膽(=落胆)して、過ぐ。