明るい窓、清潔な机。学問をするのに適した書斎の形容です。
【明】は、日+月 から作られた会意文字です。日は窓の変形した形です。月は「おつきさん」のことです。
窓から月明かりが入りこむことを【明】といいまして、
「あかり、あかるい、あきらか、あける、あかす」の意味となりました。
太陽と月が一緒にでて明るい、と言うのではありません。
【窓】は、穴+悤(ソウ:屋根にあけた、まどの象形) から作られた形声文字です。
【淨】は、氵+爭(争:ソウ) から作られた形声文字です。「きよい、きよらか、きよめる」の意味に
用いられます。
【机】は、木+几(キ)から作られた形声文字です。几は机のもとの字で、象形の字です。
【明窓淨机】の四字熟語は欧陽脩(オウヨウシュウ)の「試筆」の中にでてきます。
蘇子美嘗言、
蘇子美(ソシビ)嘗(かっ)て言う、
蘇子美(蘇 舜欽:ソシュンキン。1008年~1048年。は北宋時代の政治家・文学者)が
以前言ってました。
明窓淨几、筆硯紙墨、
明窓浄几(メイソウジョウキ)、筆硯紙墨(ヒッケンシボク)、
明るい窓、清潔な机、筆と硯と紙と墨
皆極精良、亦自是人生一樂。
皆 精良(セイリョウ)を極むるは、亦(ま)た自(おのずか)ら是(こ)れ人生の一楽なり。
皆、一級品。これ人生の楽しみなり。