【機(キ)に臨(のぞ)み変(ヘン)に応(オウ)ず】と訓読みされます。
意味は「その場に臨んで、状況、環境の変化に対応して適切な処置を行うこと」です。
【臨】は、臥(ガ)と品を組み合わせた会意文字です。臥は人がうつむいて下方を見る形で、
品は口(祝詞を入れる器)を三つ並べた形です。
意味は「のぞむ」、「みおろす」です。
口を供えた祈りに応えて、天にいる神霊が下方を臨み見ることを、【臨】と言うようになりました。
【機】は、木+幾から作られた形声文字です。 意味は「はた」、「ばね仕掛け」、「はたらき」です。
【臨機】は、機に臨んで行動するという意味になります。
【応】の正字体(康煕字典体)は【應】です。心を部首とした形声文字です。
意味は「こたえる」、「まさに」です。
【変】は、【變】を正字体(康煕字典体)とする、形声文字です。部首は「漢語林」では、夊(すいにょう)です。
部首に関しましては各漢和辞典で勝手にきめてますので、いろいろです。
「新字源」では「攴:ボクづくり。ボクにょう」となっていました。
【応変】は、事情の変化に応じて処理するという意味です。
中国,明代末期の謝肇淛(シャチョウセツ:1567‐1624)の随筆集に『五雜組:ゴザッソ』という書がありまして、
河を治むるは、猶(な)ほ敵を禦(ふせ)ぐがごときなり
【機に臨み變に應ず】。
とでています。