天地は変わることのない、永遠の存在であるという意味です。『老子』に出ている言葉です。
昔、天皇誕生日を「天長節」、皇后誕生日を「地久節」と言ったそうですが、それは「天長地久」のこの四字熟語からです。
『老子』は、無為自然、すなはち何もしないで自然のままが一番という考え方です。『天長地久』は『老子』の第7章にでています。
読み下し文 意訳
天は長く地は久しく、 天は永遠、地は悠久。
天地の能(よ)く長く且つ久しき所以(ゆえん)の者は、 そのわけは
其の自ら生ぜざるを以ってなり。 天も地も、余計なことはしないから
故に能く長く生きる。 よって、天は永遠、地は悠久。
今日、2月11日は「建国記念の日」で国民の祝祭日です。
古代中国の占いで「讖緯説(シンイセツ)」というのがありまして、それによりますと「辛酉(シンユウ・かのととり)」の21年(60年×21=1260年)ごとに、とんでもない大事件が起こるんだそうです。
日本書紀(720年完成)の編纂に携わった人たちは、これを利用して神武天皇の即位日を決めたようです。
更にそれより先だって、推古 9年(西暦 601年)が辛酉の年でしたし、この年は、聖徳太子が斑鳩宮の造営を始めた年です。ですから、聖徳太子が
『去る一蔀(イチボウ:1260年のことです)を神日本磐余彦尊(かむやまといわれひこのみこと:神武天皇のことです)の御即位となさっては』
と言うようなことを、多分、提案したんじゃないかと私は思うんです。
とんでもない大事件、それは日本の国が出来たときに違いない。それが「建国の日」へとつながっていったと思うのです。
推古 9年(西暦 601年)の1260年前が紀元前660年で、その年の1月1日を神武天皇即位とし、近代になって、西暦に直すと2月11日となるのでこの日を「建国記念の日」にしましょう、となりました。
難しいことは抜きにしまして、日本の古代史を読んでみるのもいいんじゃないでしょうか。