新たに進出してきて、意気込みがはげしいことを表します。ある分野で認められて出て来た人で勢いが盛んな人を言います。
多くは若い人を言いますが、比較的年齢が高くなって新しく認められた場合にも言うようです。
意欲を持ち続けていれば、【新進気鋭】と言えるそうです。
【新進】、【気鋭】は例文があるのですが、【新進気鋭】の四字熟語は見当たりませんでした。
【新】は、辛+木+斤 を組み合わせた会意文字です。辛は把手(とって)のついた大きな針です。
位牌を作る木を選ぶとき、この針を投げて選び、針の当たった木を斤で切ることを新といいます。
神意によって選ばれた木を新しく切りだすことで、「あたらしい、はじめ」の意味となりました。
【進】は、辶+隹 を組み合わせた形声文字です。隹は鳥の形で、鳥占いによって軍の進退を決め、
進軍させることを進といい、「すすめる、すすむ」の意味となりました。
【新進】は、新たに進出してきた人。新人をいいます。
王安石の新法に絡んだ文章に【新進】の言葉が見えます。
荊公(王安石)、祖宗の法度を変更し、新法を行はんと欲し、故老大臣を退け、
新進の少年を用ひんとす。温公(司馬光)以って然らずと為し、之れを力爭す。
【気】は、气+米 を組み合わせた形声文字です。气は雲の流れる形で、雲気を表します。
气は生命の源泉、おおもととされ、米(穀類)はその気を養うもとであるというので、
气に米を加えて氣となりました。
【鋭】は、金+兌 を組み合わせた形声文字です。炉の中に刀を入れて鍛えることを表す字として
作られました。
【気鋭】は、意気込みがはげしい、ことを表します。
『三国志』魏書に【気鋭】の言葉を見つけました。
進んで胡を撃たんと欲す。諸将皆曰く、士卒疲倦(ヒケン)し、虜衆気鋭なり。
與(とも)に鋒を爭ひ難しと。
新学年
明治19年(1886) 10月に、高等師範学校が学年暦を4月1日からと定め、明治21年(1888)から全国一斉にこれにならうようになりました。