刑事事件で、拘留中の容疑者・被告人を、罪がないものとして釈放することを表します。
【無】は、もともと、舞う人の形から作られた象形文字です。「ない。なし」の意味に使われるのは、
仮借という用法です。
【罪】は、自(鼻の形)+辛(入れ墨に使う大きな針の形)から作られた会意文字です。
罪人に対して刑罰として入れ墨をすることがあったので、「つみ」の意味と為りました。
【放】は、方+攵から作られた会意文字です。
方は横に渡した木に死者をつるした形で、邪悪な霊を祓うためのまじないとして境界の
ところに置きました。攵はうつの意味ですから、方を殴(う)つ形が【放】で、邪霊を追放する
儀礼を表す字として作られました。
意味は「はなす・はなつ・ほしいまま」などです。
【免】は、兜(かぶと)をぬぐかたちを象(かたど)った、象形文字です。
「ぬぐ・のがれる・まぬかれる・ゆるす」の意味に用いられます。
白川静 『常用字解』
【無罪放免】で釈放された方にたいして、捏造してまでもその方を死刑に陥れ、48年もの長きにわたって拘束していた人間達は、裁判官も含めて、どう責任を取るのでしょう。