遠慮すること無く、盛んに議論することを表す四字熟語です。
「侃侃(カンカン)」:やわらぎ楽しむさま。また、剛直なさまをいいます。
「諤諤(ガクガク)」:是非善悪を遠慮なく直言することを言います。
【侃侃諤諤】と、まとまって出てくるのではなく、『論語』郷党(キョウトウ)篇に「侃侃」が、『史記』商君列伝に「諤諤」がそれぞれでています。
『朝(チョウ:朝廷)にて下大夫と言えば、「侃侃」如たり、上大夫と言えば、誾誾(ギンギン)如たり』。
朝廷で下位の家老と語る時はハッキリと主張し、上位の家老とは追従などなく、ごく普通であった。
孔子のことを言ってます。
『千人の諾諾は、一士の「諤諤」に如かず』。
千人がハイハイと調子よく答えることは、一人の心ある人物の直言には及びません。
秦の孝王に仕えて、法治主義を唱えた宰相商鞅(ショウオウ:?~B.C.338)に趙良(チョウリョウ)が諫言する場面で言われた言葉です。商鞅はこのとき趙良の意見を聞かなかったため、一年も経たない内に国賊の汚名を着せられ、殺害されます。屍(しかばね)は車裂(くるまざき)の刑に処されました。