いわき市ゆかりの僧侶、袋中上人（たいちゅうしょうにん）の遺業をたたえ、後世に伝える「福島と沖縄の架け橋『袋中上人』と出会う夕べ」は7月10日、同市平古鍛冶町の菩提院で開かれる。
　袋中上人開山最初の寺、菩提院で映画鑑賞と沖縄料理を味わおうという夕べ。

　沖縄エイサー創始者伝説で名高い袋中上人。約460年前、現在のいわき市常磐西郷町で生まれ、平山崎の｢専称寺｣など各地で修行後、1603年に明国渡航を決意し旅立つまでを、いわきの地で活躍しました。
　明国渡航に失敗し、たどり着いた琉球国で3年間滞在。琉球国王「尚寧王」の厚い帰依を受け、念仏の教えを初めて琉球の人々に伝えました。上人の伝えた念仏と琉球の歌や踊りが融合し、現在のエイサーの起源となりました。
　今回は袋中上人が最初に開いた寺｢菩提院｣で、上人の一生を描いた映画「華光明～袋中上人ものがたり」を鑑賞し、沖縄料理のお弁当を楽しみます。（「福島と沖縄の架け橋『袋中上人』と出会う夕べ」より抜粋）
　https://www.facebook.com/events/345679565558485/


　▽日時：7月10日(水)　集合18:30　実施18:40～20:30
　▽場所：菩提院（いわき市平字古鍛冶町59、電話0246-21-3188）
　▽定員：30名
　▽参加料金：2,000円（沖縄料理弁当付き）
 
　袋中上人（1552-1639）
　天文12年（1552）1月29日、磐城（いわき）国（現在の福島県いわき市）に誕生。寛永16年（1639）に京都・南山城で亡くなられました。上人のご生涯は文字どおり、阿弥陀佛におまかせした念佛専修の生活で、布教と著作に専念された在野の学僧です。学問に秀でた子供であった。浄土の道にはいった後も熱心に勉学に励み、人々から感服される名僧であった。
　袋中上人は諸国を巡り念仏の教えを極め、中国（明王朝）に渡り、いまだ日本に渡来していない経論を持ち帰りたいという希望を強く抱いていた。上人51歳のとき渡明を決意。しかし大陸に到着するも、上陸を許されず、慶長8年（1603年）その後琉球（現在の沖縄県）に漂着し、浄土宗のお念仏をお広めになりました。時の琉球国、尚寧王は上人に深く帰依し、琉球王家系図尚寧王の部に上人を特記させるほどであったと伝えている。以後、民衆の教化、児童の教育、産業の振興、浄土念仏の普及に力を尽し、『琉球神道記』五巻を著している。まさに現沖縄の恩人であるといわしめる所以である。琉球滞在3年ののち、帰国し、全国には20数ヶ寺を再興及び建立。著書も多数残されている。（浄土宗ホームページより）　　http://jodo.or.jp/jodoshu/people/taichusyonin.html