人物画を得意とした洋画家小磯良平（1903-88）の足跡をたどる「生誕110年 小磯良平の世界」が、4月20日から6月16日まで郡山市立美術館で開かれている。
　小磯は日本近代洋画界を代表する画家のひとり。神戸市生まれ。幼いころから絵を描くことに関心を示した小磯は、東京美術学校で油彩画を学び、優れた成績で卒業。
　在学中に帝展に出品した≪T嬢の像≫が特選に輝くなど、早くから才能が注目されていた。いた時から広く注目を集めていた。美術学校を卒業後に渡欧、西洋絵画を見て回り多くを学んだ。
　帰国後の60年余りの制作活動の中で、西洋絵画の伝統をつねに意識し、さまざまな表現の可能性を追求した。特に太平洋戦争開戦直前の昭和16年10月、第４回新文展に出品した≪斉唱≫は、平和を望んでいた小磯の祈りが表現された作品として、多くの人々に親しまれている。
　人物画を得意としていた小磯だが、静物や風景画にも穏やかで洗練された独自の世界を創り出し、絵画や版画などの分野においても人々を魅了してきた。
　今展は生誕１１０年を迎え、代表的な油彩をはじめ素描や版画、挿絵などを一堂に集め、その画業が紹介される。
 
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　▽会期：2013・4月20日（土）～6月16日（日）
　▽開館時間/午前9時30分～午後5時（入館は午後4時30分まで）
　▽休館日：毎週月曜日（ただし4月29日と5月6日は開館、翌日休館）
　▽場所：郡山市立美術館
　▽観覧料：一般800円（640円）/高・大学生500円（400円）
　　※（　）内は20人以上の団体料金
              中学生以下、65歳以上と、障がい者手帳を持つ人無料
 
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　＜関連イベント＞
　▽講演会「日本洋画史の中の小磯良平」 講師：島田康寛氏（神戸市立小磯記念美術館長）
 日時：2013年6月2日（日）午後2時から
  場所：多目的スタジオ（入場無料）
　▽ギャラリートーク  講師：当館学芸員
  日時：2013年4月28日（日）　5月5日（日）いずれも午後2時から
  場所：企画展示室（企画展チケットが必要です）
　▽美術講座 
 １「神戸のエスプリ：小磯良平と竹中郁」 講師：当館学芸員
  日時：2013年5月12日（日）午後2時から
  場所：講義室（入場無料）
  2「大正・昭和の留学生たち」講師：当館
　日時：2013年5月26日（日）午後2時から
   場所：講義室（入場無料）
 
　▽問い合わせ：郡山市立美術館（電話024-956-2200）