ボタンの縁で福島県須賀川市と交流のある兵庫県宝塚市から１３日、観光ツアー客が須賀川市を訪れる。国指定名勝・須賀川牡丹園や円谷幸吉メモリアルホールなどを見学するほか、市民との交流会も予定している。
　今回のツアーは、原発事故の風評被害で特産品販売に影響が出ている須賀川市を支援しようと、宝塚市国際観光協会が企画した。１３、１４の１泊２日の日程で、１５人の市民が訪れる。
　初日は、大輪の花ボタン７千株が見ごろを迎えた須賀川牡丹園や、１万株のツツジ、シャクヤクなどが咲き競う大桑原（おおかんばら）つつじ園、東京オリンピックのマラソンメダリスト円谷幸吉のメモリアルホールを見学。
　２日目は、東北一の売り上げを誇るＪＡすかがわ岩瀬の農産物直売所「はたけんぼ」で買い物を楽しむほか、市民との交流会を予定。昼食は名産キュウリを練り込んだ名物「かっぱ麺」を食してもらう。
　両市の交流は江戸時代にさかのぼり、須賀川の薬種商伊藤祐倫がボタンの苗木を摂津国（宝塚市）から持ち帰ったのがきっかけ。こうした縁で交流が始まり、阪神淡路大震災、東日本大震災の時は両市がそれぞれ義援金を贈るなどしている。