須賀川市出身の画家五十嵐二朗さん（８０）と小泉智英さん（６８）の二人展「大地の祈り～復興への息吹き」が２４日、同市立博物館で開幕した。
　須賀川地方は先の大震災で、県内では震度が最も大きく、多くの建物が倒壊、地割れや湖の決壊などで甚大な被害を受けた。故郷の被災に心を痛めたに２人の画家は、営々と築いてきた美しい自然や営みを取り戻してもらおうという、切なる思いから今回の展示会を企画した。
　五十嵐さんはこれまで、須賀川を見下ろしてたたずむ宇津峰山や、阿武隈川などに思いをはせ、原風景を描き続けている。淡いタッチの画風が持ち味で、「宇津峰・阿武隈川」「福島空港高原」「安達太良新雪」など約２５点を出展。小泉さんの作品は、身近にある風景の中に自然の移ろいを静ひつにとらえた作風が中心。代表作「秋の抄（伊香保）屏風」や「夜牡丹五月」「花残月」などを約２０点出展している。
　５月１３日まで。開館時間は午前９時～午後５時。休館日は５月１日と７日。観覧料は大人２００円、大学生・高校生１００円。問い合わせは、須賀川市立博物館（電話0248-75-3239）へ。http://www.sukagawa.net6.or.jp/