日本学と東洋思想、文明論の総合学問を提唱する林英臣さん主宰の双林塾は1月28日、第5回復興講座を西郷村の林養魚場で開いた。
　テーマは「人間力は中国思想で鍛えよ」。中国の思想家孔子、孟子、老子、荘子らの格言を引き合いに、現代中国との関係を保ちながら日本が進むべき道を探った。
　林さんは、儒家（孔子・孟子）と道家（老子・荘子）を対比し、「それぞれが仁義忠信と無愚拙柔、山と谷の関係にあり、どちらを欠いても成り立たない」と、不可分の関係を強調した。
　対極にある性善説と性悪説、陰と陽も挙げ、それらから「多面的に人間を見ること」の大切さを説いた。
　中国人の考え方の根本にある、勝つための「兵法」にも触れた。「大局に立つ、情報を得よ、虚を突け」などの要諦を踏まえ、「長い時間軸で状況を考える中国との外交交渉に臨まなければならない」と指摘した。
　論語や大学、近思録、孫子らの格言や、王陽明の行動哲学「知行合一」などを取り上げ、わかりやすく説明した。
　講座は計６回シリーズ。最終の次回は3月28日。
　問い合わせは、双林塾事務局の野地数正さん（携帯090-2436-0027）へ。
　E-male: info@kajiblue.com
 　双林塾  http://www.sourinjuku.com/