国際協力機構（JICA）の受け入れで来日しているアフリカのマラウイ、スーダン、スワジランド、ザンビア、ジンバブエの5共和国からの研修生9人が1月25日、福島県郡山市の国際情報工科大学校・放射線工学科を訪れ、放射線についての知識を学んだ。
　今回はアフリカ地域（英語圏）医療機材管理・保守コースの研修。JICAとして放射線分野の研修に取り入れたのは今回が2回目。
　研修生はマラウイのシデラ・ルンバニ・クンボさん（38）、チャカチャザ・ビクソン・カジョリさん（42）、スーダンのハッサン・マハマド・サフェゥデンさん（26）、サレ・サデェク・アブダラ・オサマさん（30）、スワジランドのマスグ・ムドゥドゥジさん（28）、ザンビアのムサカニャ・エドワードさん（41）、シンカラ・クリストファーさん（44）、ジンバブエのヅベ・ビベンドラ・ズクウイニさん（40）、カマデンド・ゴドフリさん（43）。1月10日～3月19日までの期間、本県などに滞在し、JICA二本松や郡山市の医療設備施工会社メディサンなどで研修を積んでいる。
　放射線工学科では、ＦＳＧレッジリーグ放射線事業企画室長の内田章さんの案内を受け、放射線の基礎知識や同校で実施している教材内容を習得した。研修生たちは、手と足、衣服の表面汚染を測定できる「ハンド・フットクロスモニタ」を試したり、自然界の放射線量、原発事故の福島県内の状況などを学んだ。放射線量の高いガンマ線源、ベータ線源や、塩化カリ、肥料用リン、御影石、クリスタルガラスなどの材料を用いながら実際に線量を測った。内田さんは、現在の福島がチェルノブイリと比較して極めて少ない放射能汚染であることを強調した。
　スーダンはアフリカ北東部、その他の国は南東部に集中し、豊富な資源を背景に急速な経済成長を続けている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（2013・1・27）