WiZ専門学校国際情報工科大学校（郡山市）と関係機関は11月28、29、30の3日間、関西、中京地方を訪れ、再生可能エネルギー・スマートグリッド分野技術者育成事業のための先進地を視察した。
　訪れたのは、京都府精華町の関西文化学術研究都市「けいはんな学研都市」と愛知県豊田市の「とよたエコフル タウン」。教職員、大学、企業、報道関係者11人が参加した。
　けいはんな学研都市は、京都、大阪、奈良（京阪奈）3府県の8市町（総面積約1万5000㌶）がエリア。「つくば研究学園都市」（茨城県つくば市）と並ぶ国家プロジェクトに位置付けられ、12の文化学術研究地区（約3600㌶）が分散配置。周辺には大学、先端企業、国立国会図書館関西館など116の研究、大学、文化施設が立地し、それぞれ成果を上げている。
　エリア内の中核施設となるのが文化学術研究交流施設「けいはんなプラザ」（京都府立けいはんなホール）で、建物全体が新エネルギー、省エネルギー技術・設備を集中的に導入した「エコ複合ビルモデル」として実証されている。
　こうしたエリアでは電力需要抑制のため、家庭、業務、運輸、地域各部門のエネルギーマネジメントの取り組みが行われていた。このうち家庭部門は、エネルギー使用量がわかる「見える化」で100軒、HEMS（ホームエネルギー・マネジメントシステム）で14軒、大規模実証で700軒と、住民の協力で実施されている。
　業務部門はビル建物のエネルギーを管理するBEMS、運輸部門はEV（電気自動車）充電管理システム、地域コミュニティーはCEMSの取り組みが行われ、街全体のエネルギー消費を対象に二酸化炭素（CO2）排出の一体的マネジメントが展開されている。
　京都府政策企画部文化学術研究都市推進室の今川直哉副課長は「グリーンイノベーションを起こし、国際研究開発都市として名を高めていきたい」と話した。
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　公益財団法人関西文化学術研究都市推進機構・関西文化学術研究都市建設推進協議会（けいはんな学研都市）
　▽場所：京都府相楽郡精華町光台1丁目7
　▽問い合わせ：電話0774-95-5105 　ファクス0774-95-5104
　　　　　　　　URL. http://www.kri-p.jp/


　　　　　　　　　　　　　　　　　
　トヨタ自動車本社のある豊田市は人口約42万人。市庁舎近くの市街地、低炭素社会モデル地区に今年5月、「とよたエコフル タウン」がオープンした。
　同市は、最先端の環境技術開発に取り組む企業、市民と連携し、環境モデル都市や次世代エネルギー・モビリティ創造特区などの低炭素社会に向けた取り組みを進めている。
　エコフルタウンには、学習施設のパビリオンのほか、環境技術を駆使したスマートハウス、高度道路交通システム（ITS）、エネルギー・マネジメントシステム（EMS）、緑化・ヒートアイランド対策施設が配置され、環境技術の普及、ライフスタイルの転換を促している。
　スマートハウスには、太陽光発電システムや家庭用燃料電池、ヒートポンプ給湯器、家庭用蓄電池など最新の環境技術が備わり、LED照明など消費電力の小さな家電も導入。快適でエコロジーな生活を提案している。
　タウン内には近く、地域水素供給インフラ技術・社会実証のための水素ステーションが完成する。二酸化炭素を排出しない究極のクリーンエネルギー、燃料電池自動車（FCV）の本格的量産と普及へ向けた取り組みだ。
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　　URL.http://toyota-ecofultown.com/

　▽場所：愛知県豊田市元城町3丁目11
　▽開館時間：午前9時～午後5時
　▽休館日：月曜日（月曜日祝日は除く）と年末年始
　▽利用方法：見学自由
　▽問い合わせ：電話0565-77-5669、ファクス0565-77-5322
　Emale：info@toyota-ecofultown.com

　【フォト・ギャラリーに関連写真あります】
　　　http://www.fukushima-net.com/sites/glist/25