福島県郡山市の専門学校・国際情報工科大学校（水野和哉学校長）の放射線工学科（2年制）に１学年で在籍する本田友陽（ともはる）さん（25）＝いわき市平＝、木船友輝さん（25）＝郡山市安積町＝は、合格率2割の狭き門となった国家資格試験の第2種放射線取扱主任者試験に合格した。同校が1日、発表した。
　同校の放射線工学科は今春開設され、６人（男子5人、女子1人）が入学。このうち2人が8月に実施された国家試験にチャレンジ、入学後わずか2カ月間の集中対策授業にもかかわらず、見事難関を突破した。今回は全国で3046人（このうち東北は460人）が受験し、615人が合格している。合格率20・2％。
　試験問題は、放射線の正しい測定方法に必要な知識や正確な算出、身体に及ぼす影響に関する知識など3科目、150問が出題。難しい問題が多く、2人とも6割ぐらいの解答だったという。
　木船さんと本田さんはともに大学卒。同工学科修了後は放射線の計測、分析にかかわる専門技術者として、地元への就職を希望している。木船さんは「習得した専門知識を住民の皆さんにどう話せるか、コミュニケーションを学んで伝えていく職業に就きたい」、本田さんは「公務員を目指し、学んだ知識をそこで生かしていきたい」とそれぞれ抱負を語った。２人は1種試験にも挑戦する。
　同校では「学科開設の初年度から合格者を出す好スタートを切れた。今後、放射線の専門技術者を必要とする業界、企業などからの求人が増えることを期待したい」としている。

【写真：（左上から右へ）難関の国家資格試験に合格した木船さん㊧と本田さん、放射線工学科の食品放射線測定システム、学科開設初年度から合格者を出した国際情報工科大学校】