悩める人たちの心のケアに取り組む実業家佐藤康行さん（60）を講師に招いた「心の復興講演会」が10月21日、郡山市労働福祉会館で開かれ、約200人が聴講した。
　佐藤さんは、阪神・淡路大震災で被災者が受けた精神的外傷を数多く解決した実績を持つ。自らの体験をもとに独自のメンタルヘルス「真我療法」を確立、主宰する「心の学校」で生きる喜びの発見を説き、多くの人をサポートしている。
　これまで幾多の困難を乗り越えてきた佐藤さんがたどり着いた考えは、「真我（うちなる愛と感謝、歓びそのものの自分）」という思考。過去を「これでよかった」と肯定し、今は「ありがとう」と感謝、未来は「だからよくなる」と希望を持つことを説いた。
　「福島が世界を救う」と題した今回の講演で、佐藤さんは「次の時代は人間性の素晴らしい人が、リーダーとして選ばれる世界になる」と述べ、「今回のような震災で苦しみを味わった人は、これから意識が高くなり、心の広い人となっていく。心や魂のことが何よりも大切であり、福島の人たちの辛抱強く困難に耐える心は日本人の魂である」と強調した。
　長年の友人である衆院議員（自民党、東京11区）の下村博文さん（58）が特別ゲストで出演、佐藤さんと原発問題や政局について意見を交わした。