福島県西郷村で養魚場やフィッシングパークを経営する林養魚場社長の林愼平さん（６８）は１０月７日、本宮市で講演し、震災、原発事故の危機から立ち上がった経緯などを語った。
　同養魚場は原発事故の風評被害なども重なり、養魚類の売り上げは激減、一時は企業経営が危うくなる寸前だったことを明かした。しかし、幅広い交友関係や人脈に助けられ、危機的な状況から脱することができたと話した。
　林さんは「今考えれば、数代にわたる先祖にも助けられたと思う。このような状況の中で、やはりピンチはチャンスである」と強調した。
　林さんは、西郷村に約１万２千坪の広大な敷地を所有し、マス釣り池や養殖池、日本庭園、皇族のご宿泊用の邸宅などを構える。近隣住民を救えるよう、食糧や石油を備蓄し、地下壕（シェルター）まで造っている。東北、関東近県には、フィッシングパークなど６カ所の施設を所有。
　祖父が元国務大臣、父が文士、国士として知られる名家の出身。林さん自身も日本再興のため、国内外を飛び回るなど幅広い活動を行っている。ブラジルから世界平和功労十字章、最高位の正騎士（ナイト）の称号を受けている。
　林さんはの高松山人間塾の招きで、「日本人として大事なこと」と題し講演した。