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コラム・筆は一本也

「道半ばの共存共栄」

元米大統領のクリントン氏が、オバマ氏の再選を目指す集会の席で面白い例え話をして見せた。「民主党(オバマ氏)は共存共栄路線だが、共和党は弱肉強食」。信じ難い例えだが、一般にはそんな風に受け止められてはいる

▼いきなりクリントン氏の話で恐縮だが、東京電力と原発立地自治体の関係に似ている点がある。原発立地自治体は東電や当時の自民党政権、国や県の「安全神話」を受け入れ、昭和40年代から文字通りの共存共栄の道を歩んできた。マスコミもオピニオンリーダーとして立地話をバックアップしてきた。かつて、「福島県のチベット」と言われた双葉郡の変容ぶりに、住民も、立地マネーの入る自治体もわが世の春を“謳歌(おうか)”してきた

▼盛者必衰の如く、原発爆発事故を機に一変した。被災住民は流浪の民となり、東電も賠償や火力発電向けの石油、天然ガスへの転換で破産寸前の危機。しかし、共存共栄とは言っても、東電は首都圏の経済や住民の日常生活を支えていることもあり、国の強力な支援を受けて、ひとり生き残った感がある。立地自治体に住む人たちだけが苦しんでいるわけでももちろんない

▼原発事故前は、県内の放射線量は福島市や郡山市でもせいぜい「0.04」前後だった。除染も本格化しているが、自治体の中には自宅周辺の除染を町内会に協力を呼びかけているケースもある。被害者の県民がどうして加害者の東電を支援するのか理解に苦しむ。東電はじめ、国が責任を持って進めるのが法治国家の務めだろう

▼自宅庭や家庭菜園のウコギ、ミョウガ、サンショウ、ウメなどは限界値を下回っている-とは言っても、セシウムは数値が高く、2年続けて食卓にのることはない。農協や漁協、酪農協などに加入する農家や被災業者は賠償手続きを進めているが、個々人の精神的な被害の救済は遅々として進んでいない

▼マニュアルの無かった“想定外”の原発事故だけに、民主党政権の迷走も同情の余地はあるが、一連の対応はけっしてほめられるものではない。原発を推進してきた自民党も責任を重く受け止め、救済に全力を挙げるべきだ。「放射線に色がついてればわかるのに…」と言う農家の主婦の苦笑に、思わず納得する。「共存共栄」の4文字は木っ端みじんにも消滅した。【天下無双】
                             (2012・9・10)

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