自民党の石破茂前政調会長は２日、本宮市の三志会（鈴木秀知会長）創立５０周年記念講演会で「これからの日本」と題して講演した。約４００人が聴講した。
　エネルギー政策、財政、社会保障の３点を挙げ、「このままいったら（日本の将来は）１０年先はない」と述べ、わが国が２０年の間に国際競争力やＧＤＰで凋落している現状を憂えた。中韓との領土問題、統治機構にも言及、「この国は独立主権国家として成り得るのか」と疑問を呈した。具体的な震災復興や国民的議論の原発問題にはほとんど触れなかった。
　９月２６日の自民党総裁選に立候補の意思を固めた石破氏だが、総裁選についても講演では触れなかった。
　総裁選には安倍元首相、町村元官房長官ら６人が立候補するものとみられ、去就が注目されるが、候補乱立で過半数獲得が困難な場合は１、２位の決選投票になる可能性がある。
　福田内閣で防衛大臣を務めている石破氏は、防衛政策通として知られ、安倍氏とは考えが近いとされている。