福島の復興を支援する経営アドバイザー２人による「W講演会」が２８日、郡山市のカフェテラス四季で開かれた。一般社団法人・商学校が主催した。
　２部構成で開き、はじめにジュントオル社長の谷田貝孝一さんが「“儲かっちゃうしくみのつくり方”」と題して講話した。
　谷田貝さんは、１７歳で自動車鈑金塗装業界に就職。１９８８年に自動車鈑金塗装を開業。世界で初めてのレンタルガレージシステムを７年がかりで開発、注目を浴びた。現在、フランチャイズチェーンの事業を展開する一方、テレビ出演や全国の商工会議所や商工会などで年間１００回を超える講演をこなしている。今年５月に出版した著書「儲かっちゃうしくみ」は、Amazon総合１位をランキング。
　谷田貝さんは、「福島は今年が踏ん張りどころ」であり、「震災後からこれまでに何をしてきたか、そしてこれからどうしたいのか。また、数年後はどう在りたいのか」と述べ、集客をやめても成り立つ仕事のシステムなどについてアドバイスした。この中で、１００％受注、成約するための方法は「お客さんにとってうれしいサービスを提供すること」とし、欲しいものを欲しい分だけ選んで買えるシステムをマッサージ業を例に挙げ、考え方の柔軟さやお客さん目線でする見方の大切さを説いた。
　このあと、経営ドクター社長の島村信仁さんが「お客様にリピートしてもらうための手法や商品の売り方」と題して講演した。
　島村さんはセブンイレブン入社後、経営指導員として９年間現場に携わり、店の売り上げや利益率増などをアドバイスしてきた。
　東日本大震災後に経営ドクターを設立、小売店を中心に多くの店の改善についてアドバイスしている。
　島村さんはリピーターが少ない店について、その理由を聞き取りして検証。「人に人柄があるように、店にも入った時に感じるがらがある」ことを強調、「まず目の前の人を喜ばせる努力が大切」と語った。さらに、「見た目とのギャップも魅力となる」「５０回続けて失敗する確率は７・６９％であり、９０回では０・９８％となる」と示し、諦めないことが成功につながるとアドバイスした。