ライダーたちの垂涎（すいぜん）の的と言えばアメリカンバイクのハーレーダビットソン。福島県平田村のジュピアランドひらたで７月１４、１５の両日、アメリカンバイクのキャンプ、ハーレーミーティング「ＪＵＰＩＡ　ＣＡＭＰ」が開かれた。今回で６回目の集いだが、昨年の大震災の影響を克服し、今年は約９００台、１０００人を超えるライダーたちがメッカ・平田に集結した。　　　　
　全国のライダーが集まるキャンプミーティングを初回から企画しているのが、同村に住む飲食店店長の坪井清道さん（３７）。会場は北海道や山口県など全国各地から集まったライダーたちでにぎわった。そうした会場の中で、到着したライダーたちの視線の先には、忙しく最終点検に動き回る坪井さんの姿があった。
坪井さんは１８歳で二輪車に魅せられ、２５０ｃｃの大型バイクに乗り始めた。国産のビラーゴ、スティ―ド、イントルダ、バルカン、ＳＲと数多くのバイクに乗ってきたという。
　憧れのハーレーにたどり着いたのは２０代後半。「やっぱりいいっすね」と日焼けした精かんな顔から白い歯がのぞく。「去年、（大震災で）あんな時なのに全国から６００台も集まってくれました。８００人の仲間が集まったことに、感激しました」と熱く語る。
　 今年のイベント会場の出店は５０店を超え、地元の平田村からも、朝食の味噌汁などの提供などを受けた。「東北や関東にいるライダーが中間地点ともいえる平田村は集まりやすく、それにこの施設がすばらしい。村民の人たちのもてなしにも感謝しています」。また「全国から集まるこれだけ大きなイベントなので、多くの人に知ってもらわないともったいないです」と、これまで６回開催した自信ものぞく。
　収益金は毎年、開催地への恩返しとして、同村の団体に寄付している。来年以降も、より大きなイベントを目指して頑張りたいと目を輝かせる。
　　（2012・7・21）