ボタンの縁で須賀川市と交流のある兵庫県宝塚市の観光ツアー一行が１３、１４の両日、須賀川市を訪れて市民との交流を深めた。
　原発事故の風評被害で特産品販売に影響が出ている須賀川市を支援しようと、宝塚市国際観光協会が企画し、１５人の市民が訪れた。
　初日は、ボタンが見ごろを迎えた国指定名勝・須賀川牡丹園や、１万株のツツジ、シャクヤクなどが咲き競う大桑原（おおかんばら）つつじ園、東京オリンピックのマラソンメダリスト円谷幸吉のメモリアルホールなどを見学した。
　２日目は、東北一の売り上げを誇る農産物直売所「はたけんぼ」で買い物を楽しんだほか、市民との交流会を開いた。
　交流会には須賀川市の斎藤直昭観光交流課長、各種団体の代表者らが出席し、震災以降の現状や取り組みを説明。斎藤課長は「復興のための礎、責務として頑張っている。物産販売などに懸け橋となっていただきたい」と支援をお願いした。
　宝塚市の元選管委員長で女流囲碁同好会会長の仁木佳代子さん（７３）は「（阪神淡路大震災で）目に見える形での補償や支援はうれしかった。持って帰れることがあったらおっしゃってほしい」と話した。出席者たちは、阪神淡路大震災や東日本大震災でのそれぞれの体験や思いを語り合った。
（２０１２・５・１５）