郡山市富田町字下曲田、元美術教諭吉田和春さん（６５）の日本画作品展が８日まで、同市本町２丁目のギャラリー・ミロで開かれ、国内外を旅して描いた作品２４点を展示している。画業４０年余になる吉田さんだが、今回が初の個展。
　吉田さんは福島大学芸学部（現教育学部）を卒業後、高校の美術教諭となった。県立四倉高を振り出しに、磐城女子（現磐城桜ヶ丘）、小野、福島西、郡山の各教諭を務め、退職。
主に退職後はフランスやスイス、ドイツ、イタリアの欧州各国、それにトルコ、中国など２０数カ国をめぐり、スケッチ旅行などしている。国内も各地を訪れている。
特に、トルコ・イスタンブールなどでは廃虚のある原風景に心ひかれ、作品の多くを占めようになったという。今展では、数多くの作品の中から、いわき市平の街かどで子どもたちを描いた「冬枯れ」（Ｆ５０号）や、海外の作品「夕景（イスタンブール）」（４号）、「ブルーモスク（同）」（０号）、「オルタヒサル（カッパドキア）」（３号）「ウチヒサル（同）」（３号）など代表作の数々を展示している。
子どもと小鳥の別れをテーマにした感傷を誘う作品など、会場を訪れた人は作品の１点１点を、しばし足を止めて見入っていた。
　吉田さんは「次回は外国紀行のような展示会を開きたい」と話している。
　午前１０時～午後６時（最終日は同５時）まで。連絡先は吉田さん方（電話024-921-8783）へ。

【写真：（左上から右へ）８日まで開いている吉田さんの日本画展、作品「渓谷の冬（オルタヒサル）」、初めての個展を開いた吉田さん】