郡山市の学校法人ＦＳＧ（福島総合学院）カレッジリーグは２３日、記者会見し、同市に「一般社団法人・福島放射線総合研究所」（略称ＦＲＩ）を開設したと発表した。
福島放射線総合研究所は２日に登記を済ませ、代表理事（理事長）には同カレッジリーグ事業企画部・放射線事業企画室長の内田章氏が就いた。放射線事業企画室長と兼務となる。内田理事長は「福島原発事故により、望まない形でクローズアップされた放射線だが、地域貢献や復興のため正しい知識と現状を正確に把握し、周知や検査を行っていく」と語った。
専門学校国際情報工科大学校に本年度新設した「放射線工学科」が主体となり、今後、行政や関係機関との連携を図りながら、正しい放射線知識の啓もうと、個人を対象にした各種計測事業、相談事業などを行っていく。
主な事業は①福島県の土壌、食品などに関する放射能の分析と情報発信②放射線に対する正しい知識の発信、会報の発行、講演会の実施③非営利での放射能計測事業による地域貢献④内部被ばくにかかわる各種検査事業⑤放射線に関する各種相談業務⑥放射線の知識、技能にかかわる検定⑦各種放射線測定器操作等に関する講演会—などを実施。
教員スタッフは代表理事、理事らのほか、外部からの専門家を招き、約７～８人体制となる見込み。講義、セミナーのほか、知識や技能にかかる検定などにあたる。
検査、会報、相談内容は、原則会員制で運営。また、ＦＳＧ同窓会（在校生、教職員含む）、一般会員、法人団体、各専門関係機関のほか、会員以外の一般にも広く開放を検討している。すでに土壌汚染やレンガ、子どもが遊ぶポータブルゲーム機などの安全性への問い合わせを受けている。
　役員など次の通り。
▽代表理事（理事長）＝内田章▽理事＝双石茂、伊達巖、水野和哉▽監事＝宮田英治
▽名称：一般社団法人・福島放射線総合研究所【略称・FRI【FUKUSHIMA  RADIATION INSTITUTE】）
▽所在地：福島県郡山市方八町2丁目4番1号（国際アート＆デザイン専門学校内）
　　　電話024-941-0010　FAX024-941-3833
 

　　■放射線工学科の初年度は６人が入学
 

全国の専門学校で初めて開設された「放射線工学科」には、６人（男子５人、女子１人）が入学。２年課程で放射線物理学、放射線測定技術、環境測定技術、環境測定演習などを学び、放射線取扱主任者、電気工事士などの国家資格取得を目指す。

　写真：（左上から右へ）放射線工学科の設備を説明する内田理事長、会見発表　　　　する内田理事長、食品放射線測定システム、放射線工学科を新設した国際情報工科大学校

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