福島県内のサクラを番付でＰＲする「うつくしまふくしま枝垂れ桜花番付」の２０１２（平成２４）年度版が発表された。
　県内の美しい枝垂れ桜を知ってもらおうと、郡山観光交通が毎年作成している。県内１００カ所の枝垂れ桜を格付けした番付表は、同社がツアー利用客らに配布しているほか、ホームページ上にも掲載。
　東の横綱は三春町の「滝桜」、西の横綱は郡山市の「地蔵桜」が選ばれ、番付を始めて以来、不動の位置を確保。また、“今場所”は二本松市の「伊藤邸の桜」と「上竹の桜」が新入幕を果たした。
　番付表は、同社のタクシー乗務員と社員らの有志で構成する社内桜審議委員会のメンバーによって作成されている。
前年に入幕したサクラと新たな候補地を、現地で調査し、１２月下旬から審議に入る。樹齢や枝ぶり、全体の姿の美しさをもとに格付けする。番付は０２年から作成され、今年で１１年目。
　審議委員代表の遠藤益夫さんによると、番付表作成の始まりは「同社乗務員が滝桜周辺の渋滞を避けて迂回路を探している時、ほかにも美しい枝垂れ桜が多くあることに気付いたのがきっかけ」という。もともと番付は「格付けすることだけが目的ではなく、たくさんの枝垂れ桜があることを知ってもらいたかった」とも。
　枝垂れ桜の美しさを、遠藤さんは「色合いや枝垂れ具合など、それぞれの木に個性がある。見る角度で姿かたちが変わるのも面白い。風になびく姿が一番美しい」と話す。
　同社は番付の桜を数カ所めぐる、バスやタクシーのツアーも企画。遠くは沖縄や北海道などからの利用客もあり、見ごろの時期は予約が取れないほどの人気ぶりという。
　詳しくは、郡山観光交通のホームページへ。　
　http://www.yamaguchi-gr.co.jp