家庭用木製品総合メーカー、光大産業（本宮市、根本昌明社長）は今年、創業４０周年を迎えた。これを記念した講演会とバレーボール教室がこのほど、同市で開かれた。
講師は海洋冒険家白石康次郎さん（４４）と、バレーボール指導者寺廻太さん（５３）。
　冒険家白石さんは２７歳の時、最年少でヨット単独無寄港世界一（１７６日）を達成。日本人として初出場した「５ＯＣＥＡＮＳ」クラス１を含めて、世界単独一周を３度経験している。
　白石さんは「壁はある。でも乗り越えられる」と題し、過酷で迫力あるヨットレースの映像を紹介しながら約１時間熱弁した。大海原で培った体験を踏まえ、「自然はあるがままであり、生死の判断は自分にしかできない。人間の都合で自然をみてはいけない」と語り、自然と共存する厳しさを力説した。
子どもの教育と命の大切さも訴えた。「やっていいこと、やっちゃいけないことの区別を実地で教える。理屈はそのあとでもいい」と、生身の教育の大事さを問いかけた。放射能被害で不安な日常を過ごす子どもたちには、「夢を持ち、内側から光り輝いてほしい。夢はかなえるもので、必ず実現する」と呼びかけた。そのうえで「日本人が世界中どこへ行っても通用するためには、アイデンティーを持ち、何よりもよき日本人たれ」とアドバイス。
　寺廻さんは全日本男子チームの元監督。現在は広島県でバレーボール教室「寺廻塾」を開き、後進の指導にあたる。バレークリニックでは、中学生約４０人を対象にサーブやレシーブなどバレーボールの基本を指導した。現役時代にエースで活躍した寺廻さんの指導とあって、中学生たちは真剣な表情で学んでいた。このあと、白石さんの講演会に臨み、会場からの質問に答えた。
　【冒険家の白石㊨さんとバレーボール指導者の寺廻さん】