アメリカ・ケンタッキー州にある大学で勉強し始めてからもう１カ月が経ちました。英語は以前より少しだけ聞き取れるようになりましたが、まだまだです。文法は日本にいる時にしっかり勉強していたのでいいクラスに入れてもらえたのですが、難しいせいもあって？、授業の内容が聞き取れないことがたびたびあります。クラスのレベルにもよるのですが、私のクラスの先生は授業中に辞書をひいてはいけないと厳しくいいます。そのため、話の速さについていけない私は初回からヘマをやり、恥のかきまくりでした。
 　先生の指示を聞き、問題を解き進めていくという内容の授業がありました。進めていく中で、「大声で自分の名前を叫ぶ」という指示にたどり着いてしまい、どうしたものかと考えました。それで、普段の度胸のなさを反省しながら踏ん張って自分の名前を思いっきり叫んだのです。「Ｉam Hanako！」すると教室中が爆笑の渦。それは途中の設問で理解を誤った人がたどり着く回答だったのです。
 　そういえば、英語をネイテブに使っているエクアドル人のＷは、試験の後のクラス発表を一緒に見に行った時、「君、僕の会話もよく聞き取れていないのに、僕と同じクラスで大丈夫なの？」と心配してくれていました。
　今、思い出しても顔が赤くなりますが、これで度胸がついたようにも思います。恥をかくのを怖がっていたら何もできなくなってしまいますから。
 　こんな私ですが、宿題のレポートは必ず提出し、英語を勉強しにきたのではなく、いずれは英語で勉強するのだと思って３カ月経つのを楽しみにしています。先輩方が３カ月経つと、聞き取れるようになるから今はあまり心配するなと、言ってくれるからです。
 　廊下ですれ違うＫ先生はいつも私と目が合うと、「Ｎo, problem.」と言ってわたしの額の皺を伸ばします。私の真剣な顔が困っているように見えて、どうにか力になってあげようと思って下さっているようです。日本の肝っ玉母さんのようで大好きですが、授業中にも「華子、額に皺を寄せないで」と言ったので、またみんな大爆笑でした。
　次回は寮の話などを。グッバイ！