現代の寺子屋として今年１月に設立された「高松山人間塾」は８月７日、講話研修会を本宮市の高松山観音寺で開き、ライオンズクラブ（ＬＣ）国際協会３３２－Ｄ地区ガバナーの久保田善九郎さん（郡山東ライオンズクラブ）が奉仕について話した。
　久保田さんはガバナー就任のため、６～７月に米国シアトルで開かれたライオンズクラブ国際大会に出席。東日本大震災、福島第一原発事故の被災県の代表として、本年度ガバナーテーマ「社会奉仕の改革」に向けたＬＣの奉仕活動を訴えた。
　講話で久保田さんは、「（国難の中）奉仕団体としてのＬＣの理念を強くした」と語り、本年度事業として被災地のいわき市に記念植樹する考えを明らかにした。会員数と同数の２０００本の植樹を目標にしているという。
　講話は日本が先の大戦で敗戦した歴史的背景にも及び、「先人が歩んできた痛みをかみしめて、（今年は特別な思いで）終戦記念日を迎えたい」と述べた。
　さまざまな職業を経験し、現在は郡山市で不動産業を営む久保田さん。ユニークな事業家としての一面をのぞかせてユーモアたっぷりに世相風刺する久保田さんの話術に、会員たちは楽しく聞き入った。
　研修会に先立ち、矢島義謙塾長が震災の犠牲者と、今を生きている人たちに触れ、「私らは生かされた命であることをしっかりと胸に畳み、苦労や困難を乗り越えていかなければならない」と講話した。また、高松山人間塾の支部を県内１３市に設立し、普及活動していく考えを示した。
　この日、会員たちは境内を清掃し、読経や人間塾憲章唱和、坐禅に取り組んだ。
　次回は９月４日に開き、ヨーガ療法を学ぶ。問い合わせは、高松山人間塾（電話０２４３・４４・３８２２）へ。

　【写真は講話する久保田ＬＣガバナー】